8.金融知識勉強会講義内容 ≪外部講師 ≫2012年

日付・講師 テーマ 内容
2012年 3月18日

ガイア株式会社
ファンド・アナリスト 
   吉井 崇裕講師
「良い投信、悪い投信を

     見分けるポイント」
良い投信を選ぶには
     運用力が優れている  同類ファンドと比較して上回る運用実績
                   インデックスファンドを上回る運用実績
                   良好な運用実績の背景が明確かつ継続性がある
     市場環境        REIT市場ならばどの国を選ぶか為替リスクの有無で
                   選択
     分配金を理解する   分配金が高い=儲かっているは誤りである
                   収益調整金から分配金は支払れている
                   収益調整金には元本の一部が含まれている
                   毎月配当は元本を取り崩している
   良い投信を選ぶ心得五か条
     @運用実績を比べる  類似投信、市場平均と比べる
     A実績の背景      ポートフォリオ、運用方針、市場環境が説明可能
     B投信の実力      分配金の多さではなくトータルリターンを確認する。
     C分配金が出ている  儲かっている投信とは限らない
     D許容リスクを決める  自分で考えるか専門家からアドバイスを貰う
代表からの一言
   毎月分配型の投信は近日中に金融庁から注意指導が出るようです。
   但し、元本を取り崩しながら個人年金的に利用するならば毎月分配の投信も
   利用価値があります
              
2012 4月29日

グローバル・アセット・マネージメント
             株式会社
かいたくファンド運用責任者
   上原 章裕講師
「かいたくファンドの投資方針や特徴」 2008年のリーマンショックは1930年代の大恐慌に匹敵する。
右肩上がりの60年は終了し、成長サイクルの端境期の低成長時代となっているこの時期の運用ポイントは資産
(株式、債権、不動産)を長期保有しても成果が出ない。
インデックス投資や塩漬け投資は特に要注意である。
各国の金利差によるグローバル分析が大事である。金融緩和による過剰流動性からの暴落を
逃げる方法は、現金比率を高める。
但し、β=1の企業は日本に少ない 
   大きなさげクラッシュの時期は誰にも判らない、すなわち予測して
   現金比率を事前に増やすことは困難であるので、暴落時に大きく
   下げない株式を組み入れることが大切である。
代表からの一言
   各国の中央銀行の金利、金融政策を比較検討して投資のタイミング
   とする考え方は参考になりました。

2012.5月27日
株式会社DAC
ファイナンシャル・プランナー
         植松 大介講師
「オフショア投資最新情報」
               〜リスクヘッジの仕組みについて〜

AIJ事件とは
       機関投資家の年金基金がAIJ投資顧問に資産運用を委託した。
       1500億円を集め運用は順調で2000億円に増えたと報告していた。

       運用資産はオフショアファンドに預けていた。
       2012年1月証券取引監視委員会の検査で運用残高が200億円まで減少が判明。
       情報の操作が可能にしたのは運用報告書の作成機関や証券会社がAIJの子会社であった。

     オフショア投資のリスクヘッジ
       オフショア保険会社を経由して投資をする。
       運用報告書が最低でも月1回報告されること。
       長期運用が基本で中途解約は不利である。
       管理銀行、運用報告書作成機関、投資顧問会社、監査法人が定評がある会社である。
       仲介業者が信用できること。
代表からの一言
   オフショア保険会社を使い資産運用するのはイギリスの植民地経営をしている人々の個人年金
   作りから始まったそうです、歴史のある仕組みです。

2012.6/24

LVブリスク.LLC
代表取締役 西坂智恵美講師
「海外不動産投資」
海外不動産投資は、宗教問題があるイスラム圏はさける。北米を主体に投資する
カナダ トロント       コンドミニアムが多い(バブル状況)
     バンクーバー   気候がよく退職者に人気がある
     2009年から上昇した 海外購入者の主体は中国人である。
     上がりすぎで来年以降の上昇率は0.5%位
戸建て平均価格
     トロント          60万$ 4800万円
     バンクーバー      100万$ 8800万円
     カルガリー        40万$ 3200万円
     モントリオール      50万$ 4000万円

アメリカ 出生率が高く 今後も人口が増え住宅市場の価格上昇が見込める

人口異動 転出 ニューヨーク、ロスアンジェルス、デトロイト
       転入 アリゾナ、テキサス、ネバタ

異動理由 住環境が良い(学校区の良否) 家族の近くに住む(子どもの住居)
ロスアンジェルスから2時間のラスベガスが注目されている
ピークから住宅価格は1/3に下がった。
カナダ人、中国人が投資目的で購入している
アメリカ人の購入比率が上昇している
税制および貸主に有利な法律がある。
代表からの一言
  地元の銀行からの融資は受けられないのでリスクの割りにはリターンが少ない

   
2012.7/22
さわかみ投信株式会社
代表取締役社長 黒島光昭講師
「さわかみ投信の現状」 昨年澤上篤人氏から黒島光昭氏に社長が交代して当勉強会で初めて講演をしていただきました。
黒島光昭氏の略歴は筑波大、ハワイ大学院を卒業して科学技術庁に入庁してから筑波大に派遣され排水処理、微生物利用リサイクルの研究をする。
その後、水処理の栗田工業をへてさわかみ投信に入社して運用調査に所属、昨年社長に就任する。
社長就任後に行ったことは
 WEBベースで購入が可能なシステムを開発した。
 バックアップセンターを兼ねて神戸オフィスを立ち上げた。
 投信銘柄を半減した。(350から180)
投信方針は株式上場3600銘柄中 600銘柄を調査追跡を行っている。
 投資政策委員会(澤上会長同席)
 運用会議(毎週)
 投資判断(ファンドマネジャー)
 発注(トレーダ)注文は電話30% アルゴリズム70%で行う。

質疑応答
  Q・・日本株投資だけでファンドの成績はマイナスである海外投資はやらないのか。
 A・・ 当面海外投資はやらない。
 Q・・長期投資をすればリターンがあるとしているが現実は、大半の投資者が評価損である。
    海外の投資ファンドは東京市場で空売りをして利益を上げている。
 A・・さわかみは空売りはやらない。但し、現金化をしてキャッシュポジションを高めて次の購入に備えている。
   セゾン投信はファンドオブファンドとしてのさわかみファンドがいつのまにかゼロとなった。
代表からの一言
 投資結果について厳しい指摘は独立系投資会社としてさわかみ投信を応援したい気持ちからであると思う。
2012 9/30
株式会社 商品データ
代表取締役 古川 昭治講師

週間商品データ 編集長
         中山 修二講師
「商品取引の基礎」
取引入門編 
 日本は先物取引の先進国である・・・大阪堂島の米相場
 商品の生産者は値下がりリスクを避けるために先に売っておく・・・保険つなぎ
 東京工業品取引所と東京穀物商品取引所は近日中に合併する。
 大阪は穀物中心の商品取引である
 口座開設は商品取引会社で行う・・・ネット系と在来会社があるが確実な情報提供する会社を選択すること
 全て証拠金取引で証拠金3〜5%程度であるので余裕資金で投資をすること。
 ハイリスクハイリターンであるのでストップロスが大事である
各商品の価格変動要因
  穀物   天候と需給関係と為替で変動する
 工業品  需給関係と為替で変動する
具体的な価格分析手法
 
基本は相対力指数(RSI)が70%超えたら売り、30%割ったら買いが原則である。
先物取引の手法の解説
 
株式制度信用は6ヶ月であるが、商品には限月があり通常は最も先の月で売買する。
 商品取引は2ヶ月以内の決済が普通である
 目標値(上限、下限)を決めておき損切を必ずする
 投資単位を複数回に分けて購入する(ナンピン買いは有効である)
代表からのひと言
 商品取引は過去のトラブル多発で印象が悪いが現在営業している商品取引会社は問題がないそうである。
 余裕資金により短期取引はFXだけでなく商品先物も検討に値します。
2012 10/21
テンガード社(tengard)CEO(創業者兼)
リッキーガン(Ricky Ngan)講師
香港の経済情勢と金融商品」 金融鎖国から脱出して投資をするとなると金融詐欺のカトリックを見極める必要がある。
事例1  低リスク投資 1000万 5年満期 四半期1.0% 紹介手数料 7%のネットワークビジネス スタンフォード国際銀行 20年間で80億US$を集め破たん
      見極めのポイント  ファンド所在地モンテセラト島? 経営者 テキサスの不動産業者 ネットワークサービスは詐欺が多い
      
事例2  FX/ヘッジ/ローンファンド
      優れたリターンと保障配当金 1000万 5年 毎月1%
      1996〜2008年で825%のリターン
      KIFound ドイツ 10億US$被害・・・・ AIGと同じ
      見極めのポイント  オフィスが規模にそぐわない 投資内容がブラックボックスで理解不能 元本割れの責任逃れ(5年後の返金リスクが高い)
      ありえない仕組み(リターンの予想が難しい)

事例3  土地開発/鉱山など有形資産ファンド  12%保障と安全性が歌い文句(5年間で50%以上) ナショナルノート 1億US$の被害
      見極めのポイント  元本割れの責任逃れ(5年後の返金リスクが高い)  当局の規制が入らない  担保があると思い込む
      ワインパルマー経営者の資産流用

事例4  有名ファンドの破綻
      NASDAQ会長 B.Maldoff 180億$の被害  所在地 オフショア ファンド アメリカ 監査フランス 
      NY証券取引所マネジャ CSA  Absolutereturn   1.94億$の被害

ファンドの投資判断根拠
     ★ 何に投資しているか      良い投資の理由は何か  投資方法は妥当か   資産価格は公式なものか
     ★ 誰が管理運用している    資格があるか  投資スキームは正しいか  財務諸評は公開されているか   評価はどうか
                          運用チームの経験、専門家の確認
     ★ 運用方法(不動産)       現金でのリターン予測  家賃収入保証はあるか
     ★ 経営者              経営者は誰か    連絡可能か  WEBサイトでチェックできるか 関連パートナーは大企業か
                          代理店は信用できるか
     ★ 投資分析             どのように利益をだしているか  なぜほかの利益をだしているか  なぜほかのファンドより優れているか
                          リスク回避の方法は     流動性に対する対処方法   レバレッジはどのくらいか
     ★ 専門パートナー         取引銀行(資産移動)、信託銀行(資産保管)、監査(価格決定、モニタリング) 
 
詐欺回避手順に従ってもまだ騙される可能性はある。 
間違った認識 大企業が販売している、よくメディアに出る パートナーが大きい、優秀な数字 長い歴史、良い評価   
       
代表からの一言
 AIG事件からもわかる通り大口資産運用でも詐欺に遭う、まして小口投資家の我々が海外投資で詐欺にあわないためにはマンインンベストメント等の
有名ファンドを購入するのが 当面の対策かもしれない。      
2012.11/25
セゾン投信株式会社 
代表取締役 中野晴啓 講師
「今後の世界の政治経済情勢および資産形成・運用
について」
資産形成・運用
 
セゾン投信は6年目で預かり資産550億円、顧客口座数5万4千件となった中野社長の金融業でのキャリアはトレーダーとして市場に反応するのが
自分の役割で資産運用してデリバティブ、アービトラージ等を早くから使っていた。
その際に資産運用のプロはどうあるべきかを考えた結果現在のセゾン投信である投資である。
 付加価値に投資する   コモディティには投資しない 株式に投資する・・・王道である  キャッシュフローを生み出す  優券は金利を生む
 
投機と投資を分ける・・・投機はしない  流動性が必要である・・・個人投資家は流動性が低くても安く買えることがある。
世界の政治経済情勢
 
金融市場 ヨーロッパ ECBとしてスペイン、イタリアに対してユーロを無制限に発行する。 この結果スペイン国際の金利は8%〜4%に低下した。
ユーロ使用各国に財政規律を作る・・・・5年以上かかるかも
ユーロ国際を発行する 
財政節減だけでは無理で成長しなければ問題解決しない。
労働生産性を上げる必要がある
ギリシャはユーロから切られるかもしれない・・・・通貨不落で競争力回復

ドイツ 銀行経由でスペイン、至りあに資金環流をしている。

アメリカ  FRBが量的緩和(QE3)をした。
       QE1  リーマンショック 守り
       QE2  デフレ防止    守り
       QE3  リスク資産購入 攻め
         住宅ローン債券 400億$無制限

日本   日銀 ETF,REIT購入 一兆円
      後出し少量で金融緩和していない。
株式市場アメリカ   ダウ平均はリーマンショックの後の2倍になっている 
             成熟市場であるが 成長している。
      ドイツ   株式平均は1.9倍になっている
       日本   二系平均は1.1倍で20年間の名目成長率はゼロである
      世界    成長率は年305%以上である
代表からの一言
 ブラック・マンデーによる世界同時不況を心配して日銀は、金融緩和をして過剰な通貨供給をしてバブルを発生させたことに懲りて
インフレは悪でありデフレを20年間容認してきた。その結果、世界各国との金利差による円高を放置して日本の製造業の競争力を低下させ、経済成長が
なかった。政権交代で円高から円安政策によるデフレの解消を期待しています。

        

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